短期療養生活介護(以下、ショートスティ)とは、自宅で療養を行っている方が、一時的に医療職(医師・看護師・リハビリ職)が配置されている施設に短期間入所が出来るサービスです。
利用期間については、「連続30日」まで利用が出来ます。31日目からは、介護保険適用外になります(自費では、利用可能です)。そのため、例えば「30日目で退所し、1日自宅に帰り、翌日に入所」であれば介護保険が適用されます。あくまで、連続というところが肝となります。※利用の際には、明確な理由が必要です。
入所が可能な施設
● 介護療養型医療施設
● 老人性認知症病棟がある病院
● 療養病床をもつ診療所や病院
対象者
・要支援1~2
・要介護1~5
サービス内容
短期入所療養介護は、医療サービスをメインで行うのが目的ではありません。あくまで、介護保険の一環であるため、医学的管理下で「介護」「生活援助」「機能訓練」を行うのが目的です。では、具体的なサービス内容についてご紹介します。
・施設内には、医師や看護師が配置されているので「診察」「医療処置(床ずれの処置・点滴・注射など)」「服薬指導(インスリンの自己注射の管理や指導など)」が受けられます。
● 医療機器の管理
・医療機器を装着している方に対して、医療機器の管理の実施。(在宅酸素療法の方・胃ろうの方・鼻腔チューブの方・ペースメーカーなど)
● 認知症を発症している方への対応
・軽度、重度問わず認知症を発症している方へ専門的な知識の下、対応を行います。
● リハビリテーションの提供
・リハビリ職が配置されているため、「可能な限り自宅の環境に合わせたリハビリテーションの実施」や「体の状態合わせたリハビリテーションの実施」「体力回復や機能回復を目的としたリハビリテーションの実施」などを行います。
● 緊急時の受け入れ
・介護をする家族などが急に介護が出来なくなった場合でも、迅速に対応します。(ベッドが空いていない場合は、対応が出来ないことがある。)
● 急変時の対応
・利用中に急変を起こした場合、配置されている医師の判断の下、協力病院への搬送依頼など迅速に対応します。
● 身体介護と生活援助の提供
・体の状態に応じた介護や生活援助を行います。
● ターミナルケア
・終末期の対応を行います。(看取り対応)
サービスの利用方法
医療型ショートスティを利用したい方は、担当ケアマネジャーに相談してください。相談後は、担当ケアマネジャーが医療型ショートスティの施設を探します。入所の申し込みは、希望日の「約2か月前」からとされています。部屋が空いている場合は、入所できることがあります。
介護保険適用の施設の場合は、ケアマネジャーが作成する居宅サービス計画書(ケアプラン)が必要のため、サービス担当者会議(医療型ショートスティの必要性を問う会議)を開催しなければなりません。そして、ケアプランの交付後、ショートスティの利用が出来ます。
※やむを得ない事情(命の危険など緊急性が高いもの)の場合には、サービス担当者会議やケアプラン交付という流れを経ずに、入所することができます。その場合は、後日開催します。
① ケアマネジャーに相談
② 担当者会議の開催
③ ケアプランの交付
④ ショートスティ利用開始
サービス費用
1泊2日でショートスティを利用する場合は、「入所する日(1日)」と「退所する日(1日)」の計2日分を支払わなければなりません。また、日用品や洗濯代、加算などは別途料金を支払う施設もありますので、施設もしくは、担当ケアマネジャーに確認されることをお勧めします。下記にサービス費用の一例について、紹介します。
要介護度 | ユニット型 | 多床室 | 従来型 |
要介護1 | 832 円 | 826 円 | 753 円 |
要介護2 | 877 円 | 874 円 | 798 円 |
要介護3 | 939 円 | 935 円 | 859 円 |
要介護4 | 992 円 | 986 円 | 911 円 |
要介護5 | 1,043 円 | 1,039 円 | 962 円 |