不眠症

高齢者によくある症状の1つが不眠症です。60代以降から徐々にその割合が増し、80代には3人1人は不眠症になると言われています。不眠症の主な原因が、下記の通りです。

● 活動量の低下(運動不足)

● セロトニンとメラトニン物質の生成不足(睡眠を促すホルモン物質)

● 持病が増えた

● 不安などのストレスによる影響

● 体内時計の乱れ

● 食事量の低下(必要な栄養素が摂れていない)

● 屋内にいることが多い(日光を浴びない)

などの原因により不眠症が引き起こされてしまいます。

病気の併発

不眠症というのは、ただ眠れないだけではありません。眠れないというだけで、体にさまざまな影響を及ぼします。

● 風邪が引きやすくなったり、感染症を引き起こしやすくなる。
・睡眠不足により体が休まらず、免疫力の低下により引き起こしやすくなります。

● 高血圧になりやすい。
・通常は夜に眠ることで、交感神経より副交感神経が優位になり、眠っている間に血圧が下がります。しかし、夜に眠らないということは交感神経が高ぶり続けることになるので、血圧が下がらず高いままになってしまいます。

● 心筋梗塞や脳梗塞になりやすくなる。
・高血圧になると、必然的に心筋梗塞や脳梗塞になる可能性が高くなります。

● 糖尿病を誘発しやすくなる。
・睡眠不足になると、食欲を抑えるホルモンが減少します。そのため、暴飲暴食をしてしまう傾向にあるため、不摂生がたたり糖尿病のリスクを高めてしまいます。

● 認知症になりやすくなる。
・認知症の発症を防ぐには、規則正しい生活をすることが大前提です。それは「食事・運動・睡眠」どれも欠けてはいけません。不眠症になると十分な睡眠がとれなくなるため、認知症になるリスクを高めてしまいます。

不眠症の解決策

基本的には、バランスのとれた食事を摂り、日の光を浴び、適度な運動といった規則正しい生活をすることが大事です。それらの行動は、睡眠を促すホルモンが分泌されるため快眠に繋がると言われています。

運動については、介護保険サービスの中に、「運動(リハビリ)を行うサービス」がありますので、担当のケアマネジャーに相談した上で、利用してみると良いでしょう。